[[全文検索システム『ひまわり』/利用者マニュアル/1_5]]
*5. 言語資料を『ひまわり』で検索できるようにする [#q7e09870]
** 5.1 一般的な手順 [#ldb6e87b]
『ひまわり』は,テキストファイル,HTML, XHTML,XML などさまざまな形式のテキストをインポートして,検索することができます。以下,順序をおって,一般的な操作手順を説明します。
*** 5.1.1 言語資料の準備 [#g2927b9f]
まず,インポートする言語資料を一つのフォルダにまとめます。フォルダの中にフォルダを作って,細かく分類しても,かまいません。ここでは,次のような構造でファイルを配置したものとします。
#ref(./dir_structure.png)
*** 5.1.2 インポートの実行 [#v9f285bd]
『ひまわり』のメニューから[ファイル]⇒[インポート]を実行します。次のウィンドウが現れたら,「参照」ボタンを押して,言語資料をまとめたフォルダを指定します。すると,自動的に指定したフォルダ名がコーパス名となります。
そのままでよければ,「インポート」ボタンを押してください。インポート処理が終わると,次のようなウィンドウがでれば,インポート完了です。なお,より詳しい設定を行う場合は,「詳細オプション」を選択してください。詳しくは,5.2 節以降でファイルの種類ごとに説明します。
*** 5.1.3 言語資料の利用 [#n1f92a00]
インポート直後から,検索できる状態になります。今回インポートした言語資料の設定ファイルは,config_コーパス名.xml です。『ひまわり』がインストールされているフォルダに自動的に作成されます。例えば,5.1.2 でコーパス名を「aozora」としれば,設定ファイルは,config_aozora.xml となります。
** 5.2 生テキストファイルの場合 [#v9e1b6fa]
生テキストファイルをインポートする際の詳細設定について説明します。ここで言う「生テキストファイル」とは,ファイル名の末尾が ".txt" のファイルで,HTML,XML などの標準規格に則ってアノテーションされていないファイルのことです。
インポートするファイルの中に,生テキストファイルが含まれる場合は,変換オプションの「対象ファイル」で,「テキストファイル」を選んで下さい。この項目が選択されていない場合は,指定したフォルダの中に生テキストファイルが含まれていても,インポートされません。
『ひまわり』は独自の形式のアノテーションに対応します。HTMLなどの標準規格に則らない,独自の形式でアノテーションする場合があります。例えば,「青空文庫」の「テキスト形式」ファイルでは,ルビを次のような形式でアノテーションしています([[「坊ちゃん」>http://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/752_ruby_2438.zip]]から引用)。
- 《》:ルビ &br; (例)坊《ぼ》っちゃん
- |:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号 &br;(例)夕方|折戸《おりど》の
- [#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定 &br; (例)おくれんかな[#「おくれんかな」に傍点]
設定は,インポート時の詳細オプションで行います。変換オプションの「テキストファイル変換」で,「青空文庫形式」にチェックを入れると,青空文庫の独自アノテーションに対応したインポートを行います。別の形式に対応するには,チェックを外し,「改行の扱い」などの個別の項目を選択してください。
** 5.3 HTML,XHTML ファイルの場合 [#gaa62316]
HTML,XHTML ファイルをインポートする場合は,変換オプションの「対象ファイル」で,「XHTML」を選んで下さい。このオプションが選択されると,ファイル名の末尾が .html もしくは .htm のファイルがインポート対象となります。
インポート時のオプションとして,XHTML ファイル用のスタイルシートを指定できます。デフォルトでは,次の二つのスタイルシートが用意されています。
- xhtml2xml.xsl: XHTML 汎用スタイルシート
- xhtml2xml_aozora.xsl: 青空文庫専用スタイルシート
HTML ファイルの場合,そのままではスタイルシートは適用できませんが,「HTMLファイルの変換も試みる」オプションをチェックすると,XHTML ファイルへの変換を試みた後に,スタイルシートを適用します。ただし,常に XHTML ファイルに変換できるとは限りません。
** 5.4 XML ファイルの場合 [#e9a0146e]
HTML,XHTML ファイルをインポートする場合は,変換オプションの「対象ファイル」で,「XML」を選んで下さい。このオプションが選択されると,ファイル名の末尾が .xml のファイルがインポート対象となります。
インポート時のオプションとして,XHTML ファイル用のスタイルシートを指定できます。特定のスタイルシートは同梱されていませんが,『ひまわり』がインストールされているフォルダの resource/xsl/xml フォルダにスタイルシートを入れると,それを利用できるようになります。